コロナウイルスが蔓延した昨今、直接合わずともお互いに顔を見せあって意思疏通を図る方法としてビデオ通話を使用したオンライン会議やオンライン授業が爆発的に広まってきました。
この記事では、オンライン会議やオンライン授業に参加しするにあたって必要になる通信環境や注意点などについて解説します。

ビデオ通話を行うオンライン会議やオンライン授業では通信環境が大切

パソコンやスマホがあればZoomなどをダウンロードしてオンライン会議やオンライン授業に参加できると単純に考えている人もいるかもしれませんが、それは甘い考えです。
オンライン会議やオンライン授業に参加するに足る通信環境でなければ、映像が途中でカクついたりなどしてまともに参加することができません。

その理由はオンライン会議やオンライン授業はビデオ通話によって行われるからです。

音声通話の場合、一時間あたり約80MBの通信量になります。
ところがビデオ通話は常に相手の映像をダウンロードしたり自分の映像をアップロードしたりしているので一時間あたり約600MBという音声通話の7倍以上もの通信量になります。

これほどに膨大なデータの通信をするためにオンライン会議やオンライン授業では相応しい通信環境をしっかりと準備することが大切になるわけです。

オンライン会議やオンライン授業に相応しい通信速度

膨大なデータのやり取りがあるオンライン会議やオンライン授業では、通信速度が最重要なチェックポイントとなります。
相応の通信速度が無ければ膨大なデータのダウンロードやアップロードに時間がかかり、映像が乱れたりカクついたりしてしまうからです。

オンライン会議やオンライン授業でよく使われるZoomでは以下のような推奨通信速度に関する情報がサポートで公表されています。
なお下記にはKbpsやMbpsという単位が使われますが、これは帯域幅という1秒間にどれだけのデータを送れるかを示す単位であり、通信速度に直結するものとなります。

【PC:1対1でのビデオ通話】
・高品質:600Kbps
・HD:1.2Mbps(1,200Kbps)
・1080p:3.8Mbps

【PC:グループでのビデオ通話】
・高品質:1Mbps
・HD:2.6Mbps
・1080p:3.8Mbps

【スマホWi-Fi使用時ビデオ通話(1対1/グループ共通)】
・高品質:1Mbps
・720pHD:2.6Mbps
・1080pHD:3.8Mbps

他にもSkypeが推奨帯域幅を【5人によるグループビデオ電話:4Mbps】【7人以上によるグループビデオ電話:8Mbps】と一部公表しています。

以上のようにZoomやSkypeで公表されている帯域幅の目安を最低限クリアすることが必要となります。
自分のパソコンやスマホの帯域幅はスピードテストを行えば簡単にわかります。
スピードテストはインターネット検索で「スピードテスト」と検索すればブラウザですぐにテストできるサイトが沢山あります。

相応しい通信速度を実現させるためにオススメな通信回線

オンライン会議やオンライン授業に参加するために相応しい推奨帯域幅(通信速度)はパソコンやスマホ共に8Mbpsをクリアすれば確実に使えるのですが、その帯域幅をクリアするためにオススメな通信回線が以下のようにあります。

光回線

パソコンでオンライン会議やオンライン授業に参加する場合、光回線を通信回線として利用することをオススメします。
パソコンでの回線は光回線と同軸回線がありますが、同軸回線はアップロード時の回線が最大3Mbpsとなります。
対して、光回線はダウンロード/アップロード共に最低でも1Gbps(1,000Mbps)あって余裕をもった通信速度でオンライン会議やオンライン授業に参加できます。

UQ WiMAX

スマホの場合はUQ WiMAXのWi-Fiを利用することが一番オススメです。
特にUQ WiMAXの提供している「WiMAX+5G」がオススメです。
モバイルルーターとホームルーターのどちらでも最大2.7Gbpsという帯域幅であることに加え、契約プランは「ギガ放題プラスプラン」であることからWi-Fiの弱点であった通信制限がありません。
1時間あたり約600MBも通信するオンライン会議やオンライン授業でも通信速度に引っ掛かることなく利用できるようになります。

オンライン会議やオンライン授業に参加する際の注意点

オンライン会議やオンライン授業に参加する際には以下のような注意点があります。

背景に気を配るように注意

オンライン会議やオンライン授業はビデオ通話で双方向に映像を送ってやり取りするものです。
つまり、自分も撮影されて参加者にその映像が見られているのです。
このとき、自分の背景に洗濯物を部屋干ししていたりするとその洗濯物もカメラに映ってしまって他の参加者にみられてしまうわけです。
オンライン会議やオンライン授業に参加する場合は自分の背景に気を配って見られたくないものがビデオ通話のカメラに映りこなまないように気を配るようにしましょう。

部屋の中が少しでも映るのが嫌だという場合は、ツールの機能を使って背景を見られないようにしましょう。
Zoomは背景をバーチャル背景に変えて部屋の中を見られないようにすることができます。
ツールに背景を変える機能がない場合や背景変更がバグで突然機能しなくなる事態を心配する人は自分の背後に衝立を置いて目隠しすれば自分以外のものを他の参加者に見られないですむようになります。

画面共有に注意

オンライン会議やオンライン授業では、参加者の誰かのパソコン画面を参加者全員で共有して見ることもできます。
共有する範囲は画面全体から画面一部まで好きなように変更できますが、操作ミスをして見せたくない部分まで共有しないように注意しましょう。

オンライン英会話の準備

オンライン授業は基本的に小学生から大学生が受けるものですが、中には大人も受けるオンライン授業もあります。
そんな大人も受けるオンライン授業の代表的な存在が「オンライン英会話」です。
実際にオンライン英会話を始める前に、どのサービスを利用するか選択しておくのも大事です。
利用料金や講師の質、初心者向けなのか?ビジネス英語向けなのか?子供向けなのか?
そういったサービスの性質を知る前に始めてしまうと、求めていたものと違うと感じてしまうでしょう。
利用者の口コミなども含めてオンライン英会話比較サイトで、情報収集をしておきましょう。
また、オンライン英会話を利用する時は事前に以下のような準備をしっかりとしておきましょう。

画面の大きな映像機器

オンライン英会話では、画面を二分割して講師とテキストを同時に映してレッスンすることが多いです。
このため、スマホのような画面の小さな映像機器でオンライン英会話をしようとするとテキストや講師が見辛くなってレッスンに支障をきたします。
オンライン英会話のレッスンを受ける前に、パソコンやタブレットなど画面の大きな映像機器を用意しましょう。

ヘッドセットを用意

オンライン英会話ではお互いに声を一字一句、音の高さすら聞き逃さないようにするのが大切です。
しかし、パソコンの内蔵マイクやスピーカーでは一切聞き逃さないでやり取りするのが難しい場合も少なくありません。
そこで準備すべきなのが、ヘッドセットです。

しかし、ヘッドセットならば何を購入してもいいわけではありません。
ヘッドセットを購入する際には「ノイズキャンセル機能」が搭載されているものを選びましょう。
ノイズキャンセル機能は雑音を軽減して音をクリアに聞かせてくれる機能です。
オススメなヘッドセットを紹介します。

Anpoow Bluetoothヘッドセット

Amazonで約3,500円で販売されているカナル型イヤホンのワイヤレス片耳ヘッドセットで、高機能なノイズキャンセル機能が搭載されています。

ShinePick Bluetoothヘッドセット

Amazonで約1,900円で販売されているノイズキャンセル機能が搭載されたワイヤレス片耳ヘッドセットです。
ヘッドホンタイプなので耳にイヤホンを入れるのが苦手な人にオススメです。

ロジクール ヘッドセットH340r

Amazonで約3,300円で販売されているヘッドホンタイプの両耳ヘッドセットです。
ノイズキャンセル機能が搭載されていることに加え、USB端子でパソコンに簡単に接続できます。

まとめ

オンライン会議やオンライン授業は大容量のデータを常にダウンロードしたりアップロードして双方向で通信するビデオ通話によって行われます。
このため通信速度が遅いと映像がカクついたり、通信切断したりして正常にオンライン会議やオンライン授業に参加できません。
8Mbps以上の通信速度があればほぼ確実に正常にオンライン会議やオンライン授業に参加できるので、しっかりと通信環境を整えるようにしましょう。
オンライン授業の一つであるオンライン英会話を利用する場合は、声をお互いにハッキリと認識するためにヘッドセットも用意しましょう。